BLUETTI AC50B 本音レビュー｜軽量コンパクトで高出力な同クラス最高峰モデル誕生

今回は「BLUETTIポータブル電源AC50B」を本音でレビューします。

日本でも絶大な人気を誇る、業界トップブランドの1つ、BLUETTI（ブルーティ）さんから2024年6月末に登場した最新機種になります。

AC50Bは、AC定格出力が700W（電力リフト時1000W）容量448Whで、片手で持てるコンパクトサイズながら、IHクッキングヒーターやドライヤーまで動かせてしまう小型ポータブル電源です。

それでは実際の使用感を織り交ぜながら、詳しくチェックしていきましょう。

この記事は、BLUETTI（ブルーティ）様より製品をご提供いただき作成しています。

提供していただいた製品ですが、良い面も気になった点も正直に、1ユーザー目線を心がけて執筆しておりますので、購入時の参考になれば幸いです。

BLUETTI (ブルーティ)はどんなブランド？ 

BLUETTIさんは中国最高峰の蓄電池関連メーカー。
ポータブル電源や蓄電池市場の先駆けともいえる『パワーオークグループ』のブランドです。

2009年に中国の深圳(シンセン)で誕生した『パワーオークグループ』は、世界トップレベルの蓄電池関連技術を持ち、発明特許やソフトウェア著作権なども多数保有しています。

そんな『パワーオークグループ』の日本法人として2021年に神奈川県相模原市へ設立されたのが『BLUETTI JAPAN 株式会社』です。

• 会社名：株式会社ブルーティパワー
• 設立：2022年8月
• 住所：〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町14番地
  （BLUETTIストア秋葉原店はBLUETTI日本初の直営店となります）

スペック・価格

BLUETTI「AC50B」
製品サイズ
280×200×220mm
重量（約）
6.7kg
容量(Wh)
448Wh
定格出力(W)
700W 電力リフト時1000W
バッテリー
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
電気の波形
純正弦波
出力(AC出力・DC出力・USB)
AC 100V×2(純正弦波) USB-A×1 + USB-C×2 シガーソケット×1
最短満充電時間
1.1時間
電池 /サイクル寿命
リン酸鉄リチウム /3000回+

BLUETTI「AC50B」の特徴

製品開封の様子

外箱に分厚い段ボールの外装の中に製品パッケージが入った形で、しっかり補強されて届きました。

化粧箱から既に、シンプルながら洗練されたパッケージでかなりオシャレです。

開封すると、極厚の緩衝材で包まれており、運搬時の衝撃からしっかり保護されています。

小箱の中にケーブル類一式のほか、取扱説明書や保証書などが同梱。

ケーブル1つ取っても質感が良く高級感があります。

特にシガーソケットの接続部にはラバーグリップが設けられており、抜き差しがしやすい仕様です。

本体サイズ

本体は、横51.6cm×縦20cm×高さ22cmと非常にコンパクトで可愛らしいサイズ感。

重量も6.7kgと、このクラスの中で最軽量の部類に入るほど軽く、女性でも楽々持つ事が可能です。

片手で持った場合は、本体が若干斜めになります。

ガッシリと力を込めて掴め握ることのできるハンドルのおかげで持ちやすいです。

グリップ部は本体を削り込んで作られているため、出っ張りが無く積載もしやすいのも嬉しいポイント！

実際に体重計で計測してみましたが、カタログ値通りの6.7kgジャストでした。

出力ポート

出力ポートは全て前面に集約されているため、非常に使いやすいレイアウトです。AC入力のみ側面パネルになります。

*電力シフト使用時は最大1000Wまで使用可能な場合あり。

ACコンセントは最大700W（電力リフト時のピーク出力は1000W）まで使えるコンセントが2つ付いています。

ポート同士の間隔も余裕があり、大きなアダプタを差し込む際もコードが干渉しにくく使いやすい設計。

中央部分には、USB-A/出力15Wが1口、Type-C/出力65Wが各2口が付いています。

USBは合計3口のみなので、ガジェット系を多く充電したい場合は、USBハブやACアダプターなどを併用すると良いかもしれません。

カバーはしっかり押さえてくれる、はめ込み式のゴムカバーで、防水＆防塵性能も高そうです。

側面にAC入力ポート、こちらも使わない時はゴムカバーでしっかり保護されています。

反対側は排気口。ファンの音はかなり静かで、キャンプサイトでも気兼ねなく使用する事が出来るレベルです。
さすがに高負荷時はそれなりに音がしますが、それでも耳障りではない静音設計なのには驚きました。

容量448Whのバッテリー

バッテリー容量は448Wh/121081mAhで、稼働時間目安は以下の通りです。

家電製品	消費電力（約）	時間/回数（約）
スマホ	10Wh	17回
タブレット	30Wh	8.6回
ランプ	12W	15時間
ミニ冷蔵庫	60W	4.9時間
扇風機	20W～60W	4.9～14.7時間
電気毛布	40～80W	3.8～7.6時間
テレビ	80W	3.8時間
電子レンジ	800W	28分
ドライヤー	1000W	20分
ドローン	500W	40分

AC定格出力が700Wと、多くの家電製品をカバー。コンパクト設計なので高出力な家電を長時間稼働させることは出来ませんが、小さなボディからは計り知れないポテンシャルを感じます。

リン酸鉄リチウムイオン電池を使用

ちなみにAC50Bは、安全性とサイクル寿命に優れる「リン酸鉄リチウムイオン電池（LiFePO4）」が採用されています。

この電池は発火や爆発の危険性や自己放電率が低く、サイクル寿命も長いのが特長。ポータブル電源を選ぶうえで、もはや外せないポイントと言えるのではないでしょうか。

ポータブル電源には、三元系やコバルト系、ニッケル系の電池が採用されることも少なくありませんが、それらは220℃以上で熱分解を起こすため、危険性が高いともされています。

一方、リン酸鉄リチウムイオン電池はリンと酸素の結合が強く、600℃まで熱分解が起こりにくいのも特徴です。

リン酸鉄系電池を採用したポータブル電源は、そのほかの電池を使用した製品よりも安定し、安全に扱えるというわけです。

そして充放電を繰り返し行える回数が、業界平均値の約6～8倍の3,000回以上という桁違いの数字！

仮に1日一回充放電を繰り返したとしても、約10年以上使用が出来る計算というから驚きです。

AC50Bは、4つの充電方式(ACコンセント、ソーラーパネル、シガーソケット、Dual （AC+Solar)に対応しています。

ちなみにAC100Vコンセントからの場合、充電スピードの違う3つモードから選択可能。モードの切り替えは専用アプリから簡単に行えます。

余裕があるときはバッテリーに負荷をかけないサイレントモード、急いでいる時には最大580Wの高速充電モードなどシーンに応じて使い分けが出来ます。

またソーラーパネルは最大200Wに対応しており、ソーラーパネルだけでも約2.7時間で満充電できるのも魅力的！

大きく鮮明なLCD液晶

バッテリー残量、入出力元やワット数表示だけではなく、気になる充放電残り時間も表示可能な大きく視認性に優れた液晶画面付き。

これまでかなりのポータブル電源を使ってきましたが、トップクラスの見やすさだと感じました。

日中の屋外でもしっかり視認できるのでアウトドアにもおすすめですよー。

アプリで操作できる

BLUETTIのアプリを使用して、スマホから操作することが可能。

細かな設定変更や、入出力の状況などをチェックすることもできます。

AC50B 使用感レビュー

ここからは実際にポータブル電源AC50Bを実際に使用して、さまざまな家電を動かして検証した様子をご紹介します。

実際に家電で検証

▼電子レンジ

まずは消費電力の高い家電の代表格、電子レンジ（最大出力）で検証。

電力リフトなしの場合は動きませんでしたが、電力リフトをONにすると最大出力977Wに引き上げられ、フルパワーで稼働させることが出来ました。

電子レンジの設定を500Wに下げた場合は、電力リフト無しでも稼働させることが出来ました。

▼ドライヤー

続いてドライヤーで検証。

最大1200Wの製品ですが、670W前後で稼働させることがきました。
風量などはやや落ち込みましたが、しっかり温風も出て問題なく可能です。

電力リフトを使用した場合も660W前後で出力は変わりませんでした。

ちなみに2分間の使用で約5％のバッテリーを消費。キャンプや車中泊の時も、入浴後にサっと髪を乾かすことが出来るので、かなり重宝しますよ。

▼オーブントースター

最大1200Wのオーブントースターも問題なく動きましたが、電力リフトを使用した場合も690W前後で出力は変わりませんでした。

▼IHクッキングヒーター

ティファールの電気ケトル（1300W）はさすがに動かせませんでしたので、IHクッキングヒーターを使い、500mlのお湯を沸かしてみました。

電力リフトを使いましたが、最大692Ｗで稼働で、約6分で沸かすことができました。

▼ホットプレート

最大1200Wのホットプレートも問題なく動きました。

車載冷蔵庫との相性も抜群

AC50Bは小型で持ち運び楽々なので、車載冷蔵庫のバッテリーとしても重宝します。

車載冷蔵庫自体、低出力なのでAC50Bの容量でも7~8時間は稼働させることが可能です。

簡易UPS機能搭載

ポータブル電源AC50Bは簡易UPS機能を搭載しています。瞬時に切り替わることで、継続して電化製品を使用することができる機能です。

例えば、仕事で使用するデスクトップパソコンをAC50B経由で電源を取っておけば、万が一停電や回路が不安定な場合でも、スイッチング時間20ms（0.02秒以内）に直接ポータブル電源のAC出力ポートから安定的に切り替えることができます。

電源が切れると、医療用品など命に関わるようなものについては使用できないのでご注意を。

ご注意点

電力リフトには相性がある

今回自宅にある様々な家電で検証してみましたが、電力リフトと互換性のある機器でないと、最大出力を引き上げることが出来ませんでした。

電力リフトはすべての機器が使用できるわけではないようなのでご注意を！

キャンプや車中泊で使う場合、自宅で動作チェックをしっかり行っておくと安心です。

競合製品との比較

ちなみにこのスペックのポータブル電源を検討する上で、近いスペックの各社主要製品のスペックを一覧にまとめてみました。

商品名	BLUETTI AC50B	Jackery 600Plus	EcoFlow RIVER 2 Max	PowerArQ 2	Anker Solix C800
定価	59,800円	86,000円	64,900円	69,300円	99,990円
セール時	39,800円	–	45,430円	–	–
本体サイズ（約）	280×200×220ｍm	300×219×197mm	270×260×226mm	295×195×191mm	371×250×205mm
定格出力	700W（1000）	800W	500W（750）	300W（450）	1200W
重量（約）	6.7kg	11.2kg	7.2kg	6.2kg	10.5kg
充電時間	1.1h	1.0h	1.0h	4h	1.0h
容量	448Wh	632Wh	512Wh	500Wh	768Wh

ご覧の通り、ポータブル電源AC50Bはあらゆる面で、高性能にまとまっているのに、実売価格でも群を抜いて低価格という、驚異的なコストパフォーマンスを誇ります。

最大５年の長期保証

BLUETTI 公式ウェブサイトの製品保証登録フォームから「BLUETTI AC50B」を登録すると、最大60ヶ月の製品保証を受けることができます。

サイクル寿命が3000回あるため、長年に渡り使用していくものなので、長期保証があるのは心強いですね。

ここまで長期保証をしてくれるのは、製品に自信のある証ではないでしょうか！

まとめ

ということで、今回はBLUETTI（ブルーティ）さんの「ポータブル電源AC50B」を本音でレビューしました。

特徴をまとめると

AC50Bは、小さなボディに、キャンプや車中泊にピッタリな性能が詰め込まれているバランスの良いポータブル電源。

使い込むほどに、その価格と性能の絶妙なバランスの良さに感動すら覚える、間違いなく同クラス現行最強機種です。

みなさまのポータブル電源選びの参考になれば幸いです。